電波新聞拾い読み 1997年 5月

T-ZONE相模大野店オープン

 「T-ZONE相模大野店」が4月29日にオープンした。
 同店は、アマチュア・業務無線およびコンピューターのパワーリテラーを目指すトヨムラが運営するもので、静岡店、つくば土浦店に次ぐ3店舗目のオープン。
 立地は小田急線相模大野駅から徒歩6分ほどの国道16号線東林間交差点の生活協同組合コープ神奈川が運営するハーモス相模大野の2階フロアで売場面積は1,811平方メートル。駐車場は300台収容できるスペースを持つ。
 店内には各種パソコン、周辺機器、ソフト、消耗品、関連図書と豊富な品揃え。直輸入品のハード、周辺機器、ソフト、図書、さらに携帯電話、アマチュア無線関係のコーナーなど。サービス面でも、定員12人規模のパソコン教室を店内に併設し、ウインドウズ、DOS/V、Macなどの入門からアプリケーション、OS、言語までのカリキュラムを組んでいる。
 また修理コーナー、中古下取りコーナーなど、パソコンメガストアとして質量とも充実した構成を誇る。

1997年5月1日

オラクル会長声明 アップル買収当分見合わせ

 米コンピューターソフト大手、オラクルのラリー・エリソン会長は4月29日、声明を発表し、経営不振が続いている米アップルコンピュータの買収計画を「少なくとも当面の間見合わせる」と述べた。
 会長は現時点では、アップル株を取得しておらず、アップルの経営陣や株主、投資家との交渉も行っていないと言明したが、将来、買収を再考するかもしれないと述べた。
 エリソン会長は先に、アップルの経営権獲得に向けて投資家グループを結成中と表明していた。

1997年5月2日

コジマショッピングワールド パーフェクTVに開局

 日本の小売り業としては初めてCSデジタル放送による「コジマショッピングワールド」が1日正午に開局した。大手家電量販店のコジマが委託放送業務の認可を取得し「パーフェクTV」上で放送するもので、小売業としてのテレビショッピング専門局に注目が集まりそうだ。
 小売業として国内初で、家電専門チャンネルでは世界初のコジマショッピングワールド(223チャンネル)は24時間の無料放送。番組は30分の12コーナーで構成し、映像・音響・情報通信・調理・家事・健康・美容など。商品アイテム数で120に及び、常に新鮮な情報を提供していく。

1997年5月2日

秋葉原で「インターネットショー」 7月18日から4日間

 パソコンやインターネット人気でにぎわう秋葉原でこの夏「インターネットショーin秋葉原 - これからはやるものはアキバにある」とうたったイベントが開催される。秋葉原電気街振興会とインターネットショーin秋葉原実行委員会、それに地元の秋葉原三商店街振興組合が主催しての企画だ。
 秋葉原では数年来パソコン・OA・通信など情報関連のウエイトが急激に増大して、従来家電・AVと逆転する勢い。今回のイベントは、家庭、個人へと普及しつつあるパソコンとインターネットを取り上げて、電気街の役割としてかねて力を入れてきた「情報家電」に取り組み、店頭の活性化にもつなげようという狙い。
 企画は一部検討中の部分もあるが、秋葉原駅前広場を会場に、7月18-21日の4日間を会期とし、ハード/ソフト関連の約30社が参加、展示と実演、来場者参加の体験コーナーなどが計画されている。入場は無料だが、入場整理券を発行する予定。
 実行委員会は、谷口浩市委員長(ラオックス社長)鈴木慶副委員長(ソフマップ社長)と、委員に金山和男(亜土電子工業社長)木下忍(シスペック社長)佐藤勝(サトームセン専務)鈴木淳一(九十九電機専務)野口孝一(PCテクノロジー社長)の各氏がメンバーとなっている。

1997年5月3日

96年度下半期の不正アクセス件数215件

 通産省などが支援して昨年8月に設立されたコンピューター緊急対応センター(JRCERT/CC)は、96年度後半におけるわが国の不正アクセスの動向をホームページ(http://www.jpcert.or.jp/n1/97-0001)で発表した。  JRCERT/CCは、コンピューターネットワークのユーザーから不正アクセスによる被害の連絡を受け、緊急対応のアドバイスを行う独立組織である。
 それによると昨年10月1日の業務開始から今年の3月31日まで、6ヶ月間に215件の不正アクセスに関する各種の問い合わせ(民間企業、研究機関、個人)に対応。また、不正アクセスに対する緊急報告を3回行っている。
 報告を受けた215件の不正アクセスを分類すると、次の8つのパターンに分類できる。

1)電子メール配送プログラムへの攻撃
 最大の131件で、配送プログラムの古いバージョンに残されていたセキュリティホールを悪用するもの。
2)ネットワークニュース・サーバーを悪用した攻撃
 49件が報告されており、ネットワークニュース・サーバーのセキュリティホールを悪用
3)パケット盗聴プログラムによる攻撃
 7件が報告
4)電子メールの不正な中継と電子メール爆撃
5)Webサーバーと協調してユーザーのリクエストを処理するプログラム(cgibin)を悪用した攻撃
6)トロイの木馬と呼ばれる不正なプログラム(システムに仕掛けられた罠)のインストール
7)バスワードの推測やパスワード破り
8)不整にシステム管理者の権限を入手するアタックなど

1997年5月5日

インテル 「ペンティアムII」発表

 インテルは7日、次世代のマイクロプロセッサー「ペンティアムIIプロセッサー」を発表した。すでにデスクトップパソコン向けに266MHz版、233MHz版を出荷中で、300MHz版は第3四半期からワークステーション向けに出荷予定。当面企業ユース・パソコンを対象とするが、今夏以降コンスーマ・モデルのパソコンにも搭載されるという。一方、一部報道されたペンティアムIIの欠陥について同社では、調査チームを作り、今週末までにその結果を公開する予定。
 ペンティアムIIプロセッサーはペンティアムプロ・プロセッサーの性能とオーディオ、ビデオ、グラフィックスなどの処理を高速に行うMMXテクノロジーを融合したプロセッサー。イントラネットなどの普及で三次元グラフィックスや動画像などを高速に処理できるビジュアル・コンピューティングに対応した。
 特にプロセッサーとメモリー間のデータ伝送を3倍以上とし、システム性能を向上するデュアル・インデペンデント・バス(DIB)技術やパッケージとしてコストダウンを図るため新たにシングル・エッジ・コンタクト・カートリッジを採用。性能は300MHz版で11.6SPECint95、7.20SPECfp95、266MHz版は10.8SPECint95、6.89SPECfp95。
 価格は233MHz版が83,270円、266MHz版が101,470円、300MHz版が259,370円(いずれも1,000個購入時)。

1997年5月8日

昨年度パソコン国内出荷719万台

 日本電子工業振興協会は7日、平成8年度のパソコン出荷実績を発表した。これによると総出荷台数は8,664.000台、前年度比25%増、金額では2兆8314億円、27%増となった。
 このうち国内出荷は7,192,000台、26%増、2兆1781億円、20%増。うち本体は1兆7506億円、26%増となり、台数、金額とも過去最高を記録した。総出荷2兆円突破は初めて。

1997年5月8日

インテル ペンティアム/ペンティアムプロ値下げ

 インテルは、ペンティアムプロセッサー、ペンティアムプロ・プロセッサーの価格を4月末に改定した。特にエントリーレベルのパソコン向けと位置づける200MHz動作のペンティアムプロセッサーをほぼ半値とし、ペンティアムプロ・プロセッサーも166MHz版(キャッシュ512KB)を35%値下げした。
 同社は四半期ごとにプロセッサーの価格改定を行っている。中でもデスクトップパソコン向けのペンティアムは200MHz、3.3V動作でプラスチックPGA品を従来の498ドルから257ドルと大幅に値下げした。デスクトップパソコンの普及モデルを一気に200MHz品にシフトしていく。166MHz、2.8V動作でプラスチックPGAのMMXテクノロジー品は356ドルから270ドルへ、166MHz、3.3V動作のペンティアムは295ドルから209ドルとした。
 一方、ビジネスパソコン向けのペンティアムプロは166MHz品(キャッシュ512KB)を627ドルから412ドルに値下げし、需要拡大をねらう。価格はいずれも1,000個購入時。

1997年5月8日

経営難の簡易無線6社 携帯電話各社が救済

 簡易陸上移動無線電話システム(CRP)6社は、同事業の営業権を7月1日をメドにNTTドコモ、など携帯電話会社3グループに対して譲渡することで8日までに合意した。
 CRPは「移動体通信の地域版」として1989年から北海道の帯広市で始まり全国7地域まで拡大した。しかし、最近は携帯電話や簡易型携帯電話(PHS)の端末安売り合戦や通話料金値下げ競争のあおりを受けて各社とも経営が苦しくなっており、携帯電話各社の支援を仰ぐことになった。
 営業権の譲渡先は
1)釧路テレコム、テレコム青森、長岡移動電話システムがNTTドコモグループ
2)十勝テレホンネットワーク、テレコム八戸、がDDI系のセルラー電話グループ
のほか、テレネット遠州がIDOとNTTドコモ東海の2社間で調整している。
 CRPサービスは譲渡先会社の下で当面継続するが、将来は電波の有効利用のために携帯電話に切り替えていく方針。
 CRPは一つの基地局で半径20-50Kmの地域をカバーする大ゾーン方式で、携帯電話の小ゾーン方式に比べて基地局が少ない分、システム構築のための投資額が少なくてすむ。地方の移動体通信普及のため、ほとんどの会社が地方自治体が参加した第三セクター方式で運営されている。

1997年5月9日

世界のコンピューターソフト違法コピー被害額 昨年は112億ドル

 コンピューターソフトの権利保護団体米BSAと米コンピューターソフトの業者団体SPAは7日、96年の世界におけるコンピューターソフトの違法コピーによる被害総額が112億ドルに達したとの調査結果を発表した。
 また同調査では日本国内で41%が違法コピーで、日本のソフトベンダーに及ぼした損害は12億ドルだったとしている。
 BSAとSPAの共同調査によると、違法コピーにより世界のソフトウエア業界が受けた損害は95年の133億ドルから96年は16%減ったものの、数量では世界で使用されている5億2300万本のソフトのうち、2億2500万本が違法コピーで、95年の1億8700万本が増加していることが明らかになった。
 96年の違法コピー率が最も高かったのは前年に次いで東欧地域の80%、一番低かったのは北米の28%。  日本における96年の違法コピー率は41%、損害額は12億ドルで、前年のそれぞれ55%、16億ドルから改善された。日本で違法コピー率が下がった理由についてBSAでは、日本での啓蒙活動が効果を挙げてきたためと見ている。
 BSAはアドビシステムズ、アップルコンピュータ、オートデスク、SCO、シマンテック、ベントレーシステムズ、ロータス、マイクロソフト、ノベルの各社で組織する非営利団体。一方、SPAには全米1200社のソフトウエア業者が加盟している。

1997年5月9日

東芝 普及型ノートPC「サテライト220」

 東芝は基本性能、拡張性の充実を図った普及型ノートパソコンとして「ダイナブック・サテライト220」を12日から発売する。価格は288,000円。
 低消費電力タイプのペンティアム(133MHz)を搭載。メインメモリーにEDOモード対応の高速DRAM16MB、二次キャッシュメモリーに256KBのパイプラインバーストSRAMを採用。ディスプレイは12.1型DSTNカラー、800×600(SVGA)HDDは1.4GBで、さらに内蔵で最大3.5GBまで同時に内蔵可能。サウンドブラスター・プロ互換サウンドチップを搭載しAV関連を充実。
 拡張性についても考慮され、各種の周辺装置を入れ替えて利用できるセレクタブルベイ方式により、CD-ROMドライブ、セカンドバッテリー、セカンドHDDなど各種オプションの拡張性が可能。バッテリー駆動時間はリチウムイオン電池、CPU、HDDに省電力機構を採用、約2時間から2.5時間、セカンドバッテリーを装着することで約4時間から5時間。

1997年5月9日

ヤマハ パソコンが歌を歌う 新音源システムを開発

 ヤマハは、パソコンが歌を歌う新音源システム「フォルマントシンギング音源」を開発した。新音源は、トーンジェネレーターMU100/MU100Rに装着して使用するXGプラグインボードPLG100-SG(16,800円)として6月25日から発売する。また、コンピューターミュージック用パック商品「HELLO!MUSIC!100」(99,800円)なども同時発売する。
 フォルマントシンギング音源は、パソコンにメロディーパートの旋律とひらがなの歌詞を入力すればそのとおりにパソコンが歌う音源システム。
性別や年齢を選び、声の質や息継ぎなどもプログラムすることができ、シンセサイザーで好みの楽器音や効果音を合成するように、自分のイメージに合わせて人の歌声を合成できる。
 新音源は、人の声を特徴づける周波数分布(フォルマント)を高速な演算処理により多数作成し、それらを組み合わせることによりリアルタイムに合成するシステム。これまでもコンピュータを使用して音声を合成する例はあったが、パソコンレベルで歌声を合成し楽器音と同時に制御し、音楽的用途で実用化したのは世界で初めて。
 PLG100-SGは、同時発売のXGフォーマット対応音源モジュールMU100(89,000円)に組み込んで使用する拡張ボード。MU100用の拡張ボードとしてはこのほか、ボーカルハーモニーボード同VH(14,800円)楽器の構造と音の出る仕組みを電子的に作り出す同VL(19,800円)も同時発売する。これらXGプラグインボードを同時に2枚装着できるMU100R(99,800円)は7月25日発売。
 また、MU100を核にケーブルやソフトをセットにした「HELLO!MUSIC!100」は、ウインドウズ用が6月25日、Mac用が7月25日の発売。

1997年5月9日

キャノン販売 「INNOVA NOTE3400DXII」

 キヤノン販売は9日、マルチメディア関連処理速度を大幅に向上したノートパソコン「INNOVA NOTE3400DXII」と、それにマイクロソフト社のOffice97ファミリーをバンドルしたモデルを発表。オープンプライスで、販売開始は14日。
 CPUはMMXテクノロジー・ペンティアム(150MHz)。SVGA対応12.1インチTFTカラー液晶を搭載。
 また、CPUの性能を引き出すPCIバスを標準で採用するとともに、チップス&テクノロジー社のアクセラレーター内蔵高速グラフィックチップCT65550および1.44GBのハードディスク装備で、データ処理の高速化を図っている。
 CD-ROMは8倍速。33.6KbpsFAXモデムにより、インターネットなどの接続も快適なオールインワン型。

1997年5月10日

米インテル ペンティアムIIの欠陥を認める

 インテルは9日、「ペンティアムII」にバグがあると指摘された問題で、特定の環境下で計算能力にエラーが生じることを確認した。ただしエラーはソフトウエアで解決可能で、大多数のユーザーには影響はない性質のものという。
 インテルは7日にペンティアムIIを正式発表、その直前にインターネット上で同プロセッサーおよびペンティアム・プロに欠陥があると指摘されていた。同社は直ちに調査を開始し、インターネットのホームページ上で調査結果を公開した。
 それによると欠陥は浮動小数点を使った計算の場合に発生する。ただしペンティアム・ユーザーの大多数には影響はないと言う。また今回問題となった欠陥は95年末に市場投入したペンティアム・プロにも共通するが、これまでに問題が実際に発生したという指摘はないと同社は語っている。
 インテルは94年にペンティアムに欠陥が見つかった際には、4億7500万ドルの特別経費を形状、欠陥品と改良版との無償交換に応じた。今回の問題については製品リコールの必要はないという。

1997年5月12日

アイコム パソコン操作型の広帯域受信機「IC-PCR1000」

 アイコムは12日、業界初の本格的なパソコン操作型の広帯域受信機IC-PCR1000(49,800円)を、6月上旬に発売すると発表した。無線機本体はブラックボックスとし、パソコン画面上に操作パネル3パターンを選択して表示、マウスやキーボードで操作する。
 受信範囲は0.01MHz-1300MHzで、航空無線、各種業務用無線、アマチュア無線、各種放送をWFM、FM、USB、LSB、AM、CWでカバー。画面には、通信機型、ラジオ受信機型のほか、チューナー/モード・音量/受信感度メーターなど4つのコンポ型の3種の操作パネルが表示される。
 受信機としての機能には、リアルタイムバンドスコープ、ボイススキャンコントロール、Sメータースケルチ、IFシフト、デジタルAFC、オートモード、ノイズプランカー、6種のスキャン機能などを持つ。
 受信機本体は126×30×200mm、重さ約1Kg。操作用FD、ホイップアンテナ、ACアダプター、RS-232Cケーブルが付属。対応パソコンはウインドウズ95/3.1搭載品。
 パソコンの普及にともない、通信機をパソコンに操作させる動きが出始めており、アマチュア無線機、受信機用操作ソフトが発売されているが、最初からパソコン操作をねらった広帯域の本格的な受信機は初めて。

1997年5月13日

東芝 すべての家庭用テレビに簡単接続 新型ホームPC「ビジョン・コネクト」

 東芝はメーカーを問わず家庭用テレビなら簡単に接続しDVDソフト、パソコン用ソフト、さらにインターネットなども手軽に利用できる新しいタイプのホームパソコン「ビジョン・コネクト」を6月10日から発売すると発表した。家庭用テレビを使用するため(パソコン用モニターも使用できる)フリッカー除去技術、文字等をワンタッチで大きく表示するズームイン機能など新技術を開発し今までにないホームパソコンにしている。
 ノートパソコンで各種新技術を開発した同社が再度AVとパソコンをブリッジする方向を目指したホームパソコン第一段として開発したものでノートと同様にパソコン利用に新境地を切り開いていけるか注目されよう。
 DVD-ROMドライブ搭載およびWindows95搭載のホームパソコン「ビジョン・コネクト」は6月10日から発売。価格は248,000円。
 ペンティアム(133MHz)を搭載。メインメモリーにEDOもー度対応の高速DRAM32MB、二次キャッシュメモリー256KBのパイプラインバーストSRAMを採用。HDDには1.4GB。サウンドブラスター・プロ互換サウンドチップを搭載しAV関連を充実。DVD-ROMドライブ、DVDデコーダー(ハードウエア)を標準で搭載し、8倍速CD-ROMドライブとしても使用できる。従来のデスクトップパソコンと比べ容積約1/4,重さ約1/3(幅262×奥行き269×高さ88mm、重さ3.9Kg)を実現。

1997年5月13日

三菱電機 モデムとPHS電話機能一体型無線モデムカード「TL-DC100」

 三菱電機は、PHSデータ伝送に対応した無線モデムカードTL-DC100(オープンプライス)を7月下旬から発売する。
 新製品は、モデムとPHS電話機能を一体型としたPCカードで、PCMCIA TYPEIIextented準拠パソコンのスロットに挿入し、直接講習基地局との通信や、トランシーバー子機としての通信によりワイヤレスデータ伝送が行えるもの。PHSでデータ通信を主として利用するユーザーのためにノートパソコンの使用環境をそのまま生かし、さらに操作性の向上とコンパクト化、設置や移動の利便性をはかった。
 また、4月から開始されたDDIポケット電話グループのPHS高速データサービス「α-DATA32」の規格に対応し、PHS標準データ通信方式「PIAFS」とDDIポケット電話グループ独自のメディァ変換方式「α-DATA」に対応しており、インターネットやパソコン通信などのインターネットプロバイダーへの接続や電子メールなどの端末間データ送受信、ファクシミリへの送信などをダイレクトに行うことができる。イヤホンマイクTL-EM100(2,500円)も同時発売する。

1997年5月13日

コミュニティ放送「エフエムやまと」に免許

 関東電気通信監理局は8日、大和ラジオ放送にコミュニティ放送を免許した。
「エフエムやまと」(JOZZ3ARM-FM)
周波数 77.7MHz
空中線電力 10W
送信所・演奏所 大和市大和南1-7-11

1997年5月13日

韓国・三星電子 日本パソコン市場に参入

 韓国の三星電子が20日から日本でノート型パソコンを販売、日本のパソコン市場に参入する。日本法人三星電子ジャパン社長が13日都内で記者会見して明らかにした。
 三星電子が販売するノートPCは、MMXペンティアム150MHz搭載の「SENSプロ520JP1」(578,000円)とペンティアム150MHz搭載の「SENSプロ520」(458,000円)の2モデル。またXGA対応の14型カラーLCDモニター「400TFT」(298,000円)を6月2日から販売開始する。
 三星電子ジャパンではノートPCの販売で月1,000台を目標としており、今年10月にはノートPC4モデルとLCDモニター1モデル、さらに98年2月にはノートPCで6モデル、LCDモニター2モデルを投入、ラインアップを次第に拡充していく。

1997年5月14日

NEC 「バリュースター」一新

 NECは、「バリュースター」のラインアップを一新、4機種16モデルを13日から販売開始した。出荷は20日。
 新製品は静音設計の採用、インターネットを快適に利用できる環境など、パソコン導入・学習などの使いやすさを追求している。
 ミニタワー型PC-9821V200/M7、MZはMMXペンティアム200MHzおよび3GBのHDD搭載。6モデルあり、その違いはCD-Rまたは最大20倍速CD-ROM/17インチディスプレイ、デジタルビデオ添付の有無/搭載ソフト(ワープロ、表計算)など各装備の組み合わせによる。価格は658,000円から503,000円まで。
 デスクトップ型PC-9821V200SはMMXペンティアム200MHz搭載。HDD2GBまたは3GB、17インチディスプレイの有無、搭載ソフトの差で6モデル。価格は338,000円から403,000円まで。
 その他の2機種はともにMMXペンティアム166MHz搭載。15インチディスプレイ付き。PC-9821V166/S5はHDD2GB、最大20倍速CD-ROMドライブ、ソフトにより2モデル。一太郎/1-2-3搭載が318,000円、ワード/エクセル搭載が323,000円。
 PC-9821V16/S5PはHDD1.6GB、最大8倍速CD-ROM搭載。内蔵ソフトにより268,000円と273,000円。

1997年5月14日

米DEC インテルを提訴

 米のディジタル・イクイップメント(DEC)は13日、米インテルが、DECの保有する10件の特許権を侵害し、ペンティアム、ペンティアム・プロ、ペンティアムIIなどの最先端の超小型演算処理装置を製造、利用、販売したとして、マサチューセッツ州連邦地裁に提訴したと発表した。
 DECはインテルの特許権侵害によって、DECが取り返しのつかない侵害を受けていると主張。特許権侵害の現在から将来にわたる差し止めと損害賠償を求めている。
 インテルの高性能MPU、ペンティアムシリーズは、現在、世界で生産されるパソコン、ワークステーション、サーバーなどの多くに使用されており、DECの主張が認められれば、MPU分野でのインテルの優位性が揺らぐ可能性もあり、世界の半導体業界地図に大きな影響が出そうだ。
 DECの特許権は、高性能演算のための使用とキャッシュの制御、高速演算処理技術などで、米特許商標庁から1988年から96年までの間に取得したという。
 自社の特許技術を活用してVAXやアルファなどの高性能MPUを開発したDECは「インテルが同技術を無断使用し、インテル製MPUの性能を格段に向上させたのは、DECの法的権利を侵害している」と主張。特許侵害の結果「インテルはMPU市場での独占を強め、さらにより高性能なMPUの分野に独占を広げようとしている」として、訴訟に踏み切った。
 同社のとーます・シークマン副社長は「この訴訟はDECとその株主がこれまで最先端技術の発展に投じた何十億ドルもの投資を守るために不可欠」と説明している。

1997年5月15日

米アップルが次世代OS

 米アップルコンピュータは13日、同社製パソコンだけでなく、インテル製MPUを搭載したパソコンでも動作するOSを発売する方針を明らかにした。
 ウインドウズパソコン上で動作するのは、次世代OSの「ラプソディ」シリーズの一つ「ラプソディ・フォー・インテル」。
 同社は今後数ヶ月の間に、アップル用応用ソフトをウインドウズ上でも動作するよう、中継の役割を果たすソフト「イエロー・ボックス」を提供する方針も明らかにした。
 アップル製パソコン向けに開発した応用ソフトがウインドウズ上でも簡単に使用できるようにすることで、同社製パソコン向けソフト開発を促進する狙い。

1997年5月15日

日本IBM Thinkpad380

 日本IBMは14日、ノートPC「Thinkpad」の新シリーズとして省スペース、機能強化をした「Thinkpad380」(2635-10J)「Thinkpad380D」(2635-3AJ/2AJ)の3モデルを発表した。
 380D2モデルは、ともに8倍速のCD-ROM、HDD、FDDの3ドライブを本体に内蔵。2635-3AJがMMXペンティアム150MHz、2モデルは順に大容量のハードディスクとして1.08GB/2.1GB/1.35GB、ディスプレイとして12.1インチのDSTN/TFT/DSTNを装備。
 以下共通で標準16MBのEDOメモリー(最大80MB)SoundBlasterPro互換のオーディオ機能、高速描画能力に優れたビデオ・コントローラーを内蔵しZVポートにも対応するなどマルチメディア機能も充実。OSはウインドウズ95を初期導入している。
 価格は380が328,000円、380Dが548,000円と388,000円。

1997年5月15日


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