米調査会社IDCはこのほど、世界最大のスマートフォン市場である中国と、第2位のインドの1-3月スマホ出荷台数を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で中国が前年同期比20.3%減と落ち込む一方、3月25日に全土で都市封鎖を実施したインドは同1.5%増と低成長ながらもプラスを記録した。
中国の出荷台数は6660万台で、1年前より1700万台減少した。工場閉鎖などサプライチェーンの混乱や、感染防止に向けた都市封鎖の影響による需要減が響いた。
IDCでは「3月になって生産と需要の両面で回復が見られ始めたが、需要は今後もグローバルの経済低迷の圧力を受けるだろう。世界的に新型コロナ感染症の状況が改善し、5Gスマホ価格が下がれば、10-12月に前年同期比プラスが期待できる」と予想する。
一方、インドの出荷台数は3250万台で、前年同期より僅かに増加。流通チャネルの在庫は高水準が続いた物の、値引きやキャッシュパックなどの販促キャンペーンが奏功してネット販売が同9%増と好調に推移した。