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電波新聞拾い読み 2020年4月15日

韓国 「真の5G」年内提供目指す

 日本では先月末からようやく始動した次世代高速通信規格5Gだが、韓国では昨年4月3日、米国とほぼ同時に「世界初」をかけて5G商用サービスを始めた。それから1年を経て、韓国の通信事業者らは初期段階のノンスタンドアロン(NSA)ネットワークから先進の5Gスタンドアロン(SA)への移行を開始。従来の3.5GHz帯に加え、28GHz帯も使用した「真の5G」サービスの年内提供を目指している。
 5GのNSA方式は、現行の4G LTEのコアネットワークと5Gの基地局を組み合わせた構成。端末と基地局が通信する際の制御信号はLTE側の制御機能に依存し、5G側はデータ信号のみの搬送を行う。
 5Gの特徴は高速大容量、超低遅延、多数同時接続の3つだ。最高伝送速度は10Gbit秒で4Gの10倍。遅延は1m秒で4Gの10分の1。1平方キロメートル当たりの接続機器数は100万台で現行の30〜40倍とされ、モバイル向けだけでなく幅広い産業分野への活用が期待されている。ただ現状、NSAはモバイルブロードバンドの延長との位置づけで、5Gの本領が発揮されるのはSAが導入されてから。また、韓国では5G用として割りれ当てられた2つの周波数帯のうち現在は3.5GHz帯のみを使用しており、BSBサービスの展開には28GHz帯の早期商用化が課題となっている。
 高周波数帯(ミリ波)の28GHz帯は、より広い帯域幅を確保できるため高速大容量化に向き、理論値では最大20Gbit秒の通信速度を実現。一方で直進性が強く減衰しやすいため長距離通信には向かず、膨大な数の基地局を整備する必要がある。全国展開には時間がかかると見られるが、携帯電話各社は年内に一部サービスを開始したい考え。


20年の世界半導体売上げ見通し 09%減、4154億ドル

 米調査会社ガートナーは、20年の世界の半導体売上高は前年比0.9%減の4154億ドルになるとの見通しを発表した。昨年12月時点では12.5%成長を見込んでいたが、大幅に下方修正した。「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と、各国政府が打ち出した対抗策が、想定以上に半導体需要に深刻な影響を与えそうだ」とIDCでは指摘している。
 特にスマートフォンや自動車、コンシューマ機器向けの半導体製品が全般的に落ち込む見通し。一方でテレワークやオンライン授業などの増加に伴い、大規模データセンターや通信インフラ分野で投資が継続し、需要が拡大するとIDCは予想する。
 非メモリー分野の20年売上高は前年比6.1%減の2906億ドル。昨年、大幅な落ち込みを経験したメモリー分野は同13.9%増の1247億ドルと回復が見込まれている。
 メモリーのうちNAND型フラッシュメモリーは、19年から続く供給不足で単価が上昇し、売上げは前年比40%増加。チップ単価は上半期に前期比15.7%上昇するが、年後半には需要の低迷などで前期より9.4%低下する見通し。


中国総合通信局 FM鳥取の中継局に免許

 中国総合通信局はこのほど、FM鳥取の毛無山および小倉山中継局開設の申請に対して、免許を付与した。これらの中継局の開設により、鳥取市西部および南部の一部で、同社の放送が受信可能となる。
         
 毛無山中継局
設置場所鳥取市
局名FM鳥取毛無山
周波数82.5MHz
空中線電力20W
本放送開始予定4月1日
 
 小倉山中継局
設置場所鳥取市
局名FM鳥取小倉山
周波数82.5MHz
空中線電力20W
本放送開始予定4月1日

電波新聞拾い読み 2020年4月15日