KDDIは、信州大学などと共同で長野県駒ヶ根市の駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅周辺で、次世代高速通信規格5Gを活用しドローンによる山岳登山者見守りの実証実験を行った。
実験では、信州大学が開発した「山岳登山者見守りシステム」により登山者が遭難した可能性が検出された場面を想定し、その位置に5Gタブレットや4Kカメラ、拡声器を搭載したドローンが自律飛行により現場を確認し、登山者の状況を把握する。カメラで遭難者を撮影し、映像を5Gを通じて山岳救助本部の4Kモニターにリアルタイム伝送した。
また5Gを通じた音声伝送を活用し、本部からの拡声器での呼びかけにより現場の状況の正確な把握と遭難者の身体状況を山岳救助本部で判断、救助の要否確認を行うデモを実施した。
山岳遭難事故は近年増加傾向にあり、中でも長野県は事故発生件数が国内で最多。遭難救助に当たっては遭難者の位置確認や現場状況の把握が困難な場面が多く、遭難現場の迅速な把握や救助隊員の負担軽減が求められている。