欧州最大の家電見本市「IFA2019」が6日から11日まで、ドイツ・ベルリンで開かれている。日本をはじめ世界各国から1939社が出展。AI(人工知能)やIoTを活用した新製品、8K大型テレビなどが展示されている。
会場ではスマートフォンの新製品が各社から初披露された。サムスン電子は、ディスプレイの不具合などで発売を延期していた折り畳み型の「Galaxy Fold」を今月から投入すると発表。同社ブースには人だかりができ、来場者の関心の高さがうかがえた。
ソニーは、6月には発売した「Xperia 1」を一回りコンパクトに軽量化した「Xperia 5」を紹介。映画撮影技術を取り入れ、シネマスクリーンと同比率のディスプレイをアピールした。
LGエレクトロニクスは「G8X ThinQ I Dual Screen」を出品。二つのディスプレイで構成されたスマホで、取り外しできる。
ファーウェイは「P30 pro」の新デザインを発表した。
8Kテレビについては、シャープが世界最大級の120インチディスプレイを参考出品。METZも120型8Kテレビを出展するなど、各社が大型テレビを訴求している。
LGエレクトロニクスは「NanoCell TV」の8K対応機種や有機ELの88型を展示するほか、AIを搭載した洗濯機や、欧州でも人気が高いホームクリーニング機「Styler」を出展。
ハイセンスやBOSCHは内部を撮影するカメラ付き冷蔵庫を展示。スマホと連携し、内部の食材を把握できる。
パナソニックは同社のIoTソリューションを提供する、ベルリンで建設中の住宅プロジェクトを披露。ほかにも各社はスマートホームを提案している。
また、今年はアイリスオーヤマが初出展。サーキュレータを中心に、欧州ではなじみのない布団クリーナーなどの商品も紹介する。
主催者のメッセ・ベルリンによると、日本の大手メーカーは展示スペースの半分をリテイラーとのビジネススペースにするなど、商談に力を入れている。来場した日本のリテイラーは、ヨーロッパ独自のデザイン性の高い白物家電に興味を示していた。
今年、日本は世界各国のスタートアップ企業などが集う特設エリア「IFA NEXT」の初のパートナー国に指定されている。そのため会場でも日本が大きな存在感を放つ。