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電波新聞拾い読み 2019年9月10日

1939社出展し「IFA」開催

 欧州最大の家電見本市「IFA2019」が6日から11日まで、ドイツ・ベルリンで開かれている。日本をはじめ世界各国から1939社が出展。AI(人工知能)やIoTを活用した新製品、8K大型テレビなどが展示されている。
 会場ではスマートフォンの新製品が各社から初披露された。サムスン電子は、ディスプレイの不具合などで発売を延期していた折り畳み型の「Galaxy Fold」を今月から投入すると発表。同社ブースには人だかりができ、来場者の関心の高さがうかがえた。
 ソニーは、6月には発売した「Xperia 1」を一回りコンパクトに軽量化した「Xperia 5」を紹介。映画撮影技術を取り入れ、シネマスクリーンと同比率のディスプレイをアピールした。
 LGエレクトロニクスは「G8X ThinQ I Dual Screen」を出品。二つのディスプレイで構成されたスマホで、取り外しできる。
 ファーウェイは「P30 pro」の新デザインを発表した。
 8Kテレビについては、シャープが世界最大級の120インチディスプレイを参考出品。METZも120型8Kテレビを出展するなど、各社が大型テレビを訴求している。
 LGエレクトロニクスは「NanoCell TV」の8K対応機種や有機ELの88型を展示するほか、AIを搭載した洗濯機や、欧州でも人気が高いホームクリーニング機「Styler」を出展。
 ハイセンスやBOSCHは内部を撮影するカメラ付き冷蔵庫を展示。スマホと連携し、内部の食材を把握できる。
 パナソニックは同社のIoTソリューションを提供する、ベルリンで建設中の住宅プロジェクトを披露。ほかにも各社はスマートホームを提案している。
 また、今年はアイリスオーヤマが初出展。サーキュレータを中心に、欧州ではなじみのない布団クリーナーなどの商品も紹介する。
 主催者のメッセ・ベルリンによると、日本の大手メーカーは展示スペースの半分をリテイラーとのビジネススペースにするなど、商談に力を入れている。来場した日本のリテイラーは、ヨーロッパ独自のデザイン性の高い白物家電に興味を示していた。
 今年、日本は世界各国のスタートアップ企業などが集う特設エリア「IFA NEXT」の初のパートナー国に指定されている。そのため会場でも日本が大きな存在感を放つ。


楽天モバイル 来年3月まで無料試験サービス提供へ

 楽天モバイルは6日、10月1日から開始する携帯キャリア事業(MNO)について、来年3月末までの期間限定で、まずは5000人を対象とした無料の試験サービスを提供とすると発表した。
 今回の発表に先立ち、一部では基地局の整備の遅れによりサービス開始が半年遅れるとの報道が出ていたが、東京都内で会見した楽天の三木谷浩史会長兼社長は「そういうことではない。世界初の完全仮想化ネットワークを展開するに当たり、安定稼働を確認するための措置だ。確認できれば、1ヵ月後か年内か明確ではないが、本格的な商用サービスを始める」と述べた。
 試験サービスは「無料サポータープログラム」の名称で実施。国内通話・データ通信、国際電話、国際ローミング、SNSを無制限、0円で提供する。1日から7日まで楽天モバイルのWebサイトで受付を開始する。東京都23区、大阪、名古屋、神戸市に在住の満18歳以上で、品質テストとアンケートへの回答および楽天回線対応製品の利用が応募の条件だ。
 楽天は17年12月、MNO事業への参入を発表。18年4月に総務省から4G向けに1.7GHz帯の割り当てを受け、今年10月のサービスインに向け準備を進めてきた。しかし、基地局整備の進捗に遅れが見られるとして8月までに計3回、総務省から行政指導を受けている。
 これに関して、武田和徳副社長は「基地局の建設は目標通りに進んでいる。現在は基地局と集約局の接続の段階」と説明。10月1日には東名阪のサービスエリアを自社設備でカバーできると自信を見せた。また、20年6月の開始を予定している次世代高速通信規格5Gの商用サービスについては、「計画に変更はない」(三木谷会長)という。


ソフトバンク 携帯代金、最大半額不要の新プログラム

 ソフトバンクは9日、携帯電話の機種代金の支払いが最大で半額不要となる新プログラム「半額サポート+(プラス)」を13日から提供すると発表した。
 同プログラムは対象機種を48回払いで購入し、同時に加入することで、支払い回数25カ月目以降に同社が指定する方法で指定の新機種を購入すると、翌請求月以降の旧機種の分割支払金が不要になるもの。
 旧機種の回収と、査定条件を満たすことが残債免除の条件で、プログラム利用料として月額390円(不課税)を24カ月支払う必要がある。
 買い換えの際、旧機種の電源が入らなかったり、ガラス・筐体の破損などがあり査定条件を満たさなかった場合は、2万円(不課税)の支払いが必要。「安心安全パック」など各種保証サービスに加入の場合は2000円(不課税)となる。
 同プログラムは、ソフトバンクの回線契約の有無にかかわらず加入できるのが特徴。ソフトバンク以外のユーザー向けの提供は9月26日から。ただし、当初販売される端末にはSIMロックがかかっており、ほかキャリアのユーザーがスマホを購入した場合、最初の100日はソフトバンクの回線以外では使用できない。


エリーパワー 可搬型蓄電システム新製品

 エリーパワーは、可搬型蓄電システム「POWER YIILE HEYA S(パワーイレ・ヘヤ・エス)」を発売した。
 同製品は防災・減災対策に適した狭いスペースでも導入しやすい、スリムでコンパクトかつ停電時の非常用電源として安心な大容量・大出力の蓄電システム。
 キャスタ付きの可搬型で簡単に移動が可能。限られたスペースを有効に活用できる。
 また、非常時のバックアップ電源に特化した仕様(蓄電容量=1.3kWh、出力=500W)となっている。
 LTEとブルートゥース5を搭載したM2Mルーター(無線通信機器)を内蔵し、LTE回線網を活用した24時間365日、製品の状態を見守る「ごあんしんサービス」を提供。
 バックアップモード(初期値)と外部制御モードの2つの動作モードを備える。


電波新聞拾い読み 2019年9月10日