欧州連合(EU)欧州委員会は26日、加盟国に対し、域内に整備する次世代通信規格「5G」網の安全保障強化に向けた方針を勧告した。米国が製品排除を働きかけている中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への警戒が背景。年内までにEU共通のリスク軽減策をまとめる。
ただ、勧告ではファーウェイ排除を直接求めることはせず、「加盟国が国家安全保障を理由に国内市場から企業を排除する権利を持つ」として各国に判断を委ねた。ファーウェイの5G参入規制には加盟国間の温度差もあり、対応が分かれる可能性もある。
欧州委のアンシプ副委員長は記者会見で、ファーウェイの実名を挙げた上で企業に情報機関への協力を義務づける中国の新法に触れ、「我々は懸念しなければならない」と強調した。