パソナニックや野村不動産などが参画するTsunashima SST協議会は26日、パナソニックの工場跡地(横浜市港北区綱島)で開発を進めていたスマートシティのグランドオープン記念式典を当地で開催した。
パナソニックが神奈川県藤沢市の工場跡地で進めたスマートシティー「Fujisawa SST」に続く第2弾。藤沢のプロジェクトが戸建てを中心とした郊外型であるのに対し、綱島はマンションや大型スーパーなどを建設する都市型スマートシティープロジェクト。米アップルの研究開発施設や水素ステーションなどを含む六つの施設で構成されている。
スマートシティーでは街に関わる企業や自治体、地域住民が共創し、新たなサービスやイノベーションの創出を目指している。国際学生寮の1階にある中核施設のタウンマネジメントセンターでは、慶應義塾大学とパナソニックが中心となって各企業の最先端技術と競争するラボを設置、既に17年から経済学部のゼミと共同研究に取り組んでいる。アップルとの共同研究も行いたい考え。
街全体で100台以上のパソナニック製監視カメラを設置。4月1日からは綜合警備保障の営業所も設置され、15分以内に駆け付ける体制が整う。街全体で新エネルギーの利用量30%以上を掲げているほか、05年当時の一般的な建物に対しCO2排出量を40%削減することを目指している。
22年くらいには、同社の大阪・吹田市の工場跡地で第3弾「吹田SST」の街開きも予定。多世代居住や医療、介護まで受けられる健康都市型のスマートシティーを目指していく。