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電波新聞拾い読み 2017年4月3日

エレコム 船井電機からDXアンテナ買収

 エレコムは3月31日、30日付で船井電機からDXアンテナを買収し、両社が持つ技術を融合したIoT関連事業を強化すると発表した。今後、エレコムの持つ通信関連の製品技術と、DXアンテナが持つ放送関連の製品技術を組み合わせた製品サービスを創出していく。
 DXアンテナはテレビ向けの放送波伝送、機器・ソフト開発、同軸ケーブルを使った通信などの製品と技術を持つ。新事業では防災や福祉向けの伝送システムや福祉向けの監視システム、アンテナ線を使ったインターネット設備の構築を支援している。
 これにエレコムが持つPCやモバイル向けデータ通信などの技術と家電量販店への営業力を融合することで「家庭向けと法人向けの幅広いIoT需要の喚起をしていく」という。
 具体的には両社の技術や製品を組み合わせたIoTを実現させる。家庭向けでは、放送と通信を融合させたテレビを中心にネットワークで様々な機器をつないでいく情報基盤の構築支援をしていく。法人向けには、宿泊施設におけるネットワーク環境の構築支援や、訪問型保守サービスなどを行っていく計画。


A-PAB 衛星左旋電波で4K試験放送を開始

 放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は1日午前11時に、衛星の左旋電波による4Kの試験放送を国内で初めて開始した。
 衛星は東経110度CSを利用、これまで行われているCS放送は電波が右回りに旋回する右旋円偏波。左旋円偏波利用は今回が初めて。
 今回の試験放送は4K・8K実用放送の基本的な伝送路になる左旋円偏波の一番高いIF周波数帯の3224GHzを使って行われる。来年12月から開始されるBS・110度CSによる実用放送に向けた4K・8K放送の受信・伝送システム、受信機の開発、試験、検証が今回の目的。
 左旋円偏波利用の放送には従来のアンテナは対応していない。このため新たに4K・8K放送視聴には対応受信機とアンテナの交換が必要となる。
 なお、今回の試験放送は現在市販のテレビでは受信できないため、一般の家庭での視聴は不可。


キヤノンのレンズ交換式デジカメ 14年連続台数シェア世界一

 キヤノンのレンズ交換式デジカメが、世界市場で03年から16年まで14年連続台数シェア一番を達成した。


25年を迎えたコミュニティ放送 地域密着のメディアに

 92年1月にコミュニティ放送が制度化されて、今年で25年。ケーブルテレビ局と並ぶ地域密着型メディアに成長し、コミュニティFM局は16年末で47都道府県303局になった。
 コミュニティFMは76.1MHz〜94.9MHzの周波数帯を使用、放送出力は当初1Wでスタート。しかし現在では20W以下にまで緩和された。到達距離は5km〜15km。
 放送対象区域は原則、一つの市区町村の一部だが、平成の大合併以降、広域化しつつある。
 コミュニティ局が増加したのは阪神・淡路大震災翌年の96年で、この年37局が開局。以降、大型の地震発生のたびに地域の情報発信のため多くが開局した。特に96年からの3年間に急増、毎年10局以上開局している。
 総務省地域放送推進室の飯村室長は「コミュニティFMの災害時に果たす役割は大きく、ラジオそのものが見直されてきたこともある」と語る。総務省も「情報難民プロジェクト」の一環として、コミュニティFMを側面から支援している。
 総務省は自治体が負担するコミュニティFM局の施設維持管理費を一定の割合で負担しているほか、自治体がFM事業者に支払う公共情報番組の制作料・放送に要した経費などに対し上限2000万円の特別交付税措置もある。この制度は16年度の新設だが、17年度も継続される。
 コミュニティFMが注目された東日本大震災の発生直後に、28市町30局が臨時災害放送局として開局している。震災を契機に開局している岩手県宮古市の宮古FM放送(みやこハーバーラジオ)など震災地域5市の局、5社全て現在でもコミュニティ局として存続し、地域密着の情報を提供している。
 防災無線は強風・暴風の折り、放送内容が聞き取りにくい。そこで災害発生時にコミュニティ放送局からの信号を受信して自動的に電源を起動・終了させる自動起動ラジオも登場している。総務省によると全国で25万台普及しているという。
 増加傾向のコミュニティFM局だが、日本コミュニティ放送協会(JCBA)の鈴木事務局長は「設立には案外コストがかさむ」と語る。JCBAの会員は約230社、このうち3分の2が赤字と推定されている。周波数の確保、初期投資と運営費、無線技術資格者の確保など、設立までのハードルは高いという。
 こうした苦しい台所事情のコミュニティ局。しかし「災害情報以外に心のケアという点からも果たす役割は大きい」。最近ではケーブル局が資本参加して、有線・無線で地域密着の情報提供を強化する動きも出てきた。


電波新聞拾い読み 2017年4月3日