JEITAが発表した9月度の電子部品グローバル出荷額が、前年同月比8.1%減の3483億円となり、10カ月連続で前年同月比マイナスとなった。車載やスマホ向けは堅調に推移したものの、中国経済減速にともなう産機/設備関連需要などが影響したほか、為替の円高の影響を強く受けた。
製品別では、トランスが同10%増と2桁伸長したほか、その他の受動部品が同13%増、その他の接続部品が同15%増など高い伸びを示した。一方で、電源部品や高周波部品は2桁の減少となった。
その他の接続部品の伸び率が高いのは、新型家庭用ゲーム機関連需要なども寄与していると予測される。
足元の電子部品需要は、自動車関連は欧米や中国向けを中心に堅調。スマホ向けは、米アップルや中国系スマホメーカーなどの生産調整等により今年前半は低調に推移したが、アップルのスマホ新モデル立ち上げもあり、8月以降は市況が改善傾向にある。ただし、急激な円高の進行が、各社の外貨建て売上高に大きく影響を与えている。
一方、これまで調整が続いていた産機向けの部品需要は、今秋以降はやや回復の兆しが見られる。