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電波新聞拾い読み 2016年10月31日

近内PC各社 生き残りかけ事業展開

 国内PCメーカー各社はコモディティ化(日用品化)するPCの開発製造において、生き残りをかけて走り出した。国内PC市場が大きく伸びない中、各社は販売台数が圧倒的に多く、価格競争力のあるグローバルメーカーとの戦いを強いられている。この10年で国内メーカーはPC事業からの撤退や分社、売却をしてきた。新たな再編の動きでは、27日に富士通が中国レノボグループと戦略提携する検討に入ったことを発表した。今、国内PCメーカーの動きが注目されている。
 国内のPC市場は10年に1600万台を超えたが、それ以降は減少傾向にあり、15年は前年比31.4%減の1055万台だった。PCの長寿命化やスマホ、タブレットの普及などもあり、PC市場は低迷が続いている上、生産台数で優位性のあるグローバルメーカーとの競争も激しく、業績は苦戦を強いられているのが実情だ。
 PCメーカーの再編は、米IBMが15年に中国レノボグループにPC事業を売却した頃から本格的に始まった。レノボはIBMのPC事業を買収したことで自社事業と融合し、現在は世界トップメーカーまでのし上がってきた。
 国内メーカーでは、PC事業から07年に日立製作所が、10年はシャープも撤退している。11年にはNECがレノボグループと提携。合弁会社のNECレノボ・ジャパンを設立し、グループ傘下にレノボ・ジャパンとNECパーソナルコンピュータを置き、両ブランドの製品展開を図っている。
 さらに、14年にはソニーがPC事業をファンド会社に売却し、PCメーカーVAIOとして運営をスタート。自立と発展を目指し、長野・安曇野を拠点にPCの設計製造から販売、サポートまでの一貫した体制を構築した。
 PCでは法人向けの製品展開を強化するとともに、スマホへの進出も果たしている。経営陣も刷新し、15年度は売上げを前年比2倍に増加。営業利益も前年の20億円の赤字から黒字化に成功した。
 東芝は15年からPC事業の構造改革を推進。1000人以上の人員削減に加え、海外の一般消費者向けの事業を終息。販売は国内と北米に絞り、販売台数を前年比半数以下の300万台に迎えることで黒字化への道筋をつけた。4月1日付でPC事業を分社化し、東芝クライアントソリューションを発足した。
 一方、富士通は今年2月1日付でPC事業を分社化。富士通クライアントコンピューティングを設立し、スタートを切った。この時点では、東芝やVAIOとの統合に向けた交渉も進んでいたが、実際は生産拠点の統合などの問題もあり破談。東芝とVAIOは自立成長の道を選んだ。
 東芝は法人向けに移行しており、中国・杭州の工場の生産最適化も図っていることから、「売却や他社との統合をせずに、自力で黒字化を目指す」考えを示している。VAIOはEMS(受託)事業などを手がけることで安曇野工場の稼働率を高めている。
 これに対し、富士通はレノボグループとの戦略的提携をする検討に入った。27日にグローバル市場に向けたPCの研究・開発・設計・製造に関する戦略的な提携の検討に入ったと発表。田中達也社長は「PCはコモデイティ化してもなくならない。今後、グローバルで展開していくうえでは単独では難しいため、レノボとのシナジーが出せるようにしたい」と強調。富士通ブランドを維持しながらグローバルでの展開をしていく構えだ。
 IDC Japanの調査では、15年の国内PCベンダー順位は1位がNECレノボグループ、2位が富士通、3位が東芝、4位がヒューレット・パッカード(HP)、5位がデル、。世界では1位レノボ、2位HP、3位デル、4位エイスースの順。
 日本のPCメーカーの世界での存在感は薄い。日本のPCメーカーの今後の方向が注目される。


パナソニック 障がい者・高齢者向けTVリモコン

 パナソニック エイジフリーは、テレビのリモコン操作が難しいの手の不自由な上肢障がい者や要介護の高齢者などを対象にした専用の簡単操作リモコン「レッツリモコンAD/ST」を「介護の日」である11月11日から発売する。大型のボタンが6つだけのシンプルなリモコンとなっている。
 今回発売するのは、上肢障がい者対象の「レッツと・リモコンAD」(税別1万円)、高齢者対象の「レッツ・リモコンST」(同5800円)を発売する。
 ボタンは大型の6つで、電源・音量・チャンネル・地デジ/BS/CSを選ぶ操作ができる。
 各ボタンは色違いで、年齢を考慮して識別しやすい色を採用し、離れた色相を隣り合うように配置。クリック感を重視した設計とした。
 ADタイプはボタン操作十と・光が連動し、不要な機能は動作オフもできるなど使いやすく調整できる。リモコンは横に使いテレビに向けなくてもよく、赤外線が4方向に発信され、楽な姿勢で操作できる。赤外線延長ケーブルを好みの場所に設置できる。手押し式や足踏み式など、外部スイッチにも対応。
 STはタテに使い、赤外線信号は前・後・裏3方向から出るので、ボタンの面を顔に向けたままでも操作できるなど、楽な姿勢で使える。

電波新聞拾い読み 2016年10月31日