米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは25日、米や検索サービス大手ヤフーのインターネット事業を48億3000万ドルで買収すると発表した。ベライゾンは昨年6月に買収したAOLとヤフーの資産を統合。中核事業を手放すヤフーは社名を変え、資産管理会社となる。
ヤフーは95年創業。ネット起業の草分けとして一時代を築いたが、スマホ対応の遅れなどが響いて業績が低迷。12年に元グーグル幹部のマリッサ・メイヤー氏をトップに招き入れ経営再建を図ったものの、業績は改善せず事業売却に踏み切った。
日本法人であるヤフージャパンの株式や、中国電子商取引大手アリババグループの株式ほか、ヤフーの転換社債、非中核の特許技術などは引き続き保有する。
ベライゾンはAOLと並ぶ米国最大規模の総合通信企業で、携帯電話事業では国内首位。しかし競争激化で収益は伸び悩んでおり、昨年6月に44億ドルで買収したAOLへの依存度が強まっている。同社は今後、ヤフーとAOLを統合し、モバイルメディアの競争力を強化する。