シャープは経営再建に向けた出資スポンサーとの交渉について、「今後鴻海と産業革新機構の2社に絞って協議を進め、1ヵ月後をメドに契約を目指す」(高橋社長)方針。
台湾の鴻海精密工業に有線交渉権を与えたとの一部報道については「どちらか一方と優先的に交渉するということはない」とし、4日に開いた取締役会の決議内容ではないと明確に否定した。
両社からの出資案に感して、同社では@シャープのDNAを残す(将来に向け成長するためには各カンパニー一体運営が望ましい) A従業員雇用の最大化 B技術の海外流出防止 − など、いくつかの要望を出したという。
特に”一体運営”に対し両社ともに理解を示し、「今回、液晶部門にとどまらず非液晶部門も含め、将来の成長を見据え、シャープ本体に出資するという提案をいただけたのは大きく変わった点で、どちらも良い案を提示いただいている。1ヵ月かけしっかり内容を精査し、結論を出したい」(高橋社長)と話す。