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電波新聞拾い読み 2015年9月4日

米インテル 第6世代コアプロセッサ発表

 米インテルは1日、第6世代Coreプロセッサを発表した。自社の14ナノメートル技術により製造された「スカレイク」アーキテクチャをベースとしており、5年前のPCと比較して性能は最大で2.5倍、バッテリ駆動時間は3倍に向上。グラフィック性能は30倍に強化され、より滑らかな画像でゲームや動画を楽しむことができるという。
 今回発表したプロセッサは46種類。スティック型超小型PCからデスクトップ、ノートPC、タブレット、モバイル端末まで幅広い製品に対応する。
 米マイクロソフトの最新OS「ウインドウズ10」に最適化されており、約0.5秒でシステムの起動が可能。


パナソニック 4K PHOTO対応のデジカメ新モデル

 パナソニックは、同社独自の「4K PHOTO」に対応したレンズ一体型デジタルカメラ「LUMIX DMC-FZ300」を9月17日から発売する。
 新製品は同社独自の光学技術を結集した光学24倍(25-600m)、全域F2.8のLEICA DCバリオ・エルマリートレンズを採用。ライカの厳しい光学基準をクリアしながら、光学24倍全域で開放F2.8の優れたレンズ性能を実現している。
 画面内にあるすべての被写体距離を瞬時に算出する同社独自の空間認識技術と、精度の高いコントラストAFによる「空間認識AF」を搭載。AF合焦速度は広角端0.09秒、望遠端0.10秒を達成し、一瞬のシャッタチャンスを逃すことなく、快適な写真撮影を楽しめる。
 絞り値やシャッタスピードなどを設定できる後ろダイヤルと、レンズ側面にピント調整などができるサイドダイヤルを搭載。ファインダをのぞきながら直感的な操作ができる。
 市場想定価格(税別)は8万円前後。


エプソン プリンタ4機種6モデル

 エプソンは、家庭用インクジェットプリンタ「カラリオシリーズ」のラインアップを一新した。こだわりの写真作品づくりからコピーなどの日常近い、そして年賀状作成まで、幅広いプリントニーズに応える新商品4機種6モデルを、9月10日から順次発売する。
 今回、フラグシップモデルとして、印刷の基本となるシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色に「レッド」と「グレー」インクを加えた新6色染料インク「クリアクロームK2インク」を搭載。カラー、モノクロを問わず写真作品づくりを楽しむことができるA3対応多機能複合機「EP-10VA」を投入する。
 また、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタの6色染料インク搭載モデルとして、コンパクトサイズながらA3サイズまでの写真や文書の印刷ニーズに対応したA3対応多機能複合機「EP-978A3」も追加した。
 そしてコンパクトなボディーで家のリビングなどの共有スペースやラックなど置きたい場所に設置でき、インテリアや好みに合わせてホワイトとブラック、レッドから本体色が選べるA4対応多機能複合機「EP-808AW/AB/AR」も発売する。
 さらに、新たに9.0型の大画面液晶タッチパネルにハガキの原寸大表示ができ、簡単な操作で年賀状作成が楽しめる年賀状プリンタとして「PF-81」も投入する。
 今回発売する4機種すべてで、人物写真も風景写真も自動で見分け、自然で好ましい色に自動補正する機能を向上させた。


特集 業務用無線

 業務用無線機のデジタル化移行が進んで、利活用シーンは大きく広がっている。地震、豪雨、豪雪、竜巻、噴火など、自然災害が頻繁に発生している。携帯電話や情報通信ネットは生活必需になっているが、災害時には基地局の機能停止や通話混雑で利用できないケースが多い。悪条件下でも遮断されない通信ネットとして、あらためては業務用無線機の存在と役割が見直され、無線局数は2桁成長を続けている。
 業務用無線機の中でも「簡易無線」と呼ばれる製品の利用局数が増加している。総務省が年度ごとに集計して発表している「用途別無線局」15年3月末のトップ5は@電気通信業務 A簡易無線 Bアマチュア C陸上運輸 D国家行政の順。1位の「電気通信業務局」は、携帯電話やスマホで1億7000万を超えている。2位は「簡易無線」で、前年に比べ差24.3%の大幅な伸びを示している。
 業務用無線機利用は「ケータイ」登場時に影響を受けて減少したが、近年は存在感を高めている。特に東日本大震災以降、堅調な伸びを示している。業務用無線の基本能力である次の項目が高い評価を得ている。
 @送信ボタンを押すだけで送信できる A同時に複数局に情報伝達できる同報機能 B通話料金不要 C特定周波数を利用しているため電波到達エリアでは安定した通信網が維持できる
 サービス業種では、ケータイを利用すると私用通話と客から見られるなどデメリットから、無線機に回帰する傾向もある。無線機の持つ使いやすさと携帯電話の広い通話範囲をコラボレーションした製品も登場した。
 デジタル化で新利用シーンも生まれている。高所や上空も含むレジャー用途、データ伝送、短期利用者の樽のレンタルサービスが主な新規分野。
 業務用無線機とネット連動もできるようになった。IP網を使って電波の到達範囲以外の局ともコミュニケーションが可能になった。GPSによる位置情報確認や、センサーを利用したデータ通信もできる。
 同じ電波ではあるが、アナログ製品に比べてデジタルの方が遠くまで届く、という評価も得ている。電波は遠距離になるほど微弱になるが、音声出力はデジタル方式では劣化しにくいためだ。アナログ機利用顧客もまだ多く、リプレイス需要は確実に増えている。
 災害時にも利用できるライフラインとしての認知も進んでいる。GPSによる位置情報確認、センサー利用のデータ通信機能を活用して、事故や災害発生時に自動通報発信機能を活用する事例も増えている。
 両手が自由に使えるヘッドセットや、建物の壁や床を回避し、通達エリアを拡大できる中継機などのアクセサリが充実している点も好評。
 機種によってはレンタルも可能になった。ホテルや娯楽施設などのサービス業や病院、販売店、企業、工場、建設現場など活用の場は広い。市場は拡大し続けている。専門店では申請手続きなどの指導も行っている。
 量販店でも無線機コーナーが定着。購入して、その場で使える”特定小電力トランシーバ”の人気が高い。レジャー、工事、催事での利用の他、町内会レベルから、企業や自治体規模の安全・安心インフラ構築目的の利用者が増えている。最近は飲食店や、パチンコ店などサービス業での導入も増え、デザインも洗練されてきた。


電波新聞拾い読み 2015年9月4日