チップバリスタは、酸化亜鉛(ZnO)を主成分としたセラミックを積層構造にしたもの。通常は電気を流さないが、ある一定以上の電圧(バリスタ電圧)がかかると導通状態となることを利用して、静電気などから回路を保護する役割をする。
電子機器では、半導体が静電気に弱く、静電気による誤動作や破損を防ぐため静電気対策を施す必要がある。人体という静電気源との接触の多いスマホ、デジカメ、デジタルオーディオプレヤーなどの小型携帯機器では、小型化によるグランド性能の低下や、多機能化による入出力部の増加により、静電気対策は重要。
携帯機器では小型、薄型、軽量化および高機能化に向けた新製品開発が活発化し、部品の実装密度も高まっている。そのため、チップバリスタに対しては小型化の要求が強まっており、携帯機器では0.4×0.2mmサイズが量産されている。
また、自動車や産業機器分野でも1×0.5mmサイズクラスの小型品が搭載されるようになった。