サイクロン式掃除機とは、円筒状のボックスの中で空気を回転させ、発生する遠心力によって空気とごみを分離する方式を採用した掃除機のこと。
紙パックが不要になるためメンテナンスが楽になり、近年では掃除機の主流な方式になっている。
英国ダイソン社の創業者であるジェームズ・ダイソン氏が1983年に紙パックを使わないサイクロン技術を開発。その後、遠心分離を利用したサイクロン式掃除機を製品化した。
紙パックが不要、吸引力が持続するなどの特徴のほか、デザイン性も高く評価を受け、ダイソン社のサイクロン式掃除機は人気を集めた。現在では日系メーカー各社もサイクロン式の開発にしのぎを削っている。
日本では、2000年度でサイクロン式掃除機の構成は3%であったが、その後徐々に構成比を高め、12年度で紙パック式とほぼ並び、その後逆転した。
サイクロン式掃除機の中には遠心分離の力だけでなく、フィルタを使ってごみを集じんしている機種もある。それらではフィルタメンテナンスが発生し、一時的に消費者から敬遠されたこともあったが、現在ではフィルタの自動掃除機能を備えるなど改善が図られている。