▽家電(AV)
15年のAV市場は高精細4Kテレビが中心となり市場をけん引していくとともにオーディオではCDより高音質なハイレゾリューション音源対応オーディオが大きく伸びそうだ。
昨年、国内メーカー各社から4Kテレビが発売され、大画面テレビの販売構成比も上がってきている。今年はCSでの4K放送が始まるほか、VOD(ビデオオンデマンド)配信サービスも本格化する。4Kはテレビに加え対応レコーダやカメラなども備えてくる。
▽白モノ
今年の白モノ家電市場は、1-3月は厳しい状況が予想されるが、4月以降は市場も正常化するとの見方が強い。昨年は夏場の天候不順にも泣かされたエアコンは、冬場も売れるようになったことで全体需要は上がっており、天候要因を除けば堅実な需要が期待できる。
お茶プレッソのような単機能が他製品や小容量炊飯器、ロボット掃除機など新規需要の掘り起こしや2台目需要の獲得を目指した小物家電が市場では増えており、その傾向は今年も継続するはずだ。
”つながる”をキーワードにした白モノ家電の開発も進み、スマートハウスを見据えた製品展開も一層加速している。
▽情報通信
15年の情報通信市場はクラウド、モバイル、ビックデータ、IoT(モノのインターネット)/M2M(機器間通信)をキーワードにしたサービスが拡大しそうだ。
今年は企業などでクラウドコンピューティングの利用がさらに進むとともに、クラウドの利用端末となるスマホやタブレットといったスマート端末の利活用が加速する。ビッグデータの利活用を促進するサービスも増えそうだ。
情報サービス各社はビッグデータ関連の仕組み作りを進めており、昨年からはセンサーなどを活用したM2Mへの関心も高まっており今年はさらに導入事例が増えてくるとみられる。
複合機、プリンタの国内市場はクラウドやモバイル連携が本格化する。ワークスタイルの変革に合わせたソリューションへの期待が高まる。国内の出荷台数は、カラー機を中心に堅調な伸びが見込まれ、60数万台の見込み。
▽半導体
半導体業界は15年もスマホ、タブレット、車載向けを中心とした市場の拡大に期待する。
WSTSによると、世界の半導体市場は金額ベースで14年の前年比6.6%増から15年は3.3%増、16年には4.4%増と予測する。
微細化は回路線幅10ナノメートル時代に入ってきた。インテルは線幅14なノロメートルプロセッサの製造プロセス技術を発表。今年から量産に乗り出す。
一方、サムスン電子や東芝はNAND型メモリーで3次元化を進めている。サムスン電子は24層構造の「V-NAND」を京畿道華城市、中国・西安新工場で量産を始めた。 東芝は3D ICメモリーを量産する四日市工場に第5製造棟を稼働した。
▽電子部品
15年の電子部品の世界需要は、14年に引き続いて成長の継続が見込まれる。
分野別では、14年と同様に電子化/EV化が進む自動車と、スマホ/タブレット端末などのモバイル機器が部品需要をけん引する見込み。加えて、好調な半導体市況や海外での生産自動化ニーズにより、設備関連部品も堅調が見込まれる。特に日系部品企業は円安基調の継続も追い風となる。
車載用は好調な北米市場や拡大する中国市場がけん引する見通し。ADAS(先進運転支援システム)をはじめとする高機能化も付加価値の高い部品需要を押し上げる。
JEITA予測によると、15年の電子部品世界需要見通しは14年比4%増の22兆4878億円。日系電子部品メーカーの15年のグローバル生産額見通しは道4%増の8町7674億円。
▽放送・CATV
3月1日、4Kの実用放送がスカパーJSATで始まる。同社は4K専門の2チャンネルを開局。、4K放送が現実味を帯びてきた。
4K放送はスケジュールの前倒し傾向にある。このため放送局も4K番組の取りだめに懸命。アーカイブを増やし始めた。
CATV業界も15年は4Kの試験放送から実用放送への段階へ、比のため独自のコンテンツづくりに乗り出している。すでに昨年から今年にかけて2Kへの変換だが4Kコンテンツを放送している。CATV局もトレーニングなどで着実に4K撮影や編集作業のノウハウを習得し始めた。